べろべろに酔っ払って、ホテルに泊まった気がしない朝でございます。

 近年、宮脇俊三の「ローカルバスの終点へ」という本に出てくる終点に、バスで行くという旅をたまにしている。この本は、とにかくローカルバスに乗るというのがテーマであるという、一般の人にとっては意味不明だけど、でも一般の人が読んでもおもしろい本である。
 今まで、肘折温泉(山形県)と祖母ヶ浦(石川県)に行ったが(どちらも味がある場所であった)、今回は3つめの吹屋に行ってみる。かつて、銅山とベンガラで栄えた街だったが、鉄道も国道も通らず、銅もベンガラもダメになってしまって人が少なくなってしまった街である。
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 伯備線備中高梁駅で下車。駅前の高梁バスセンターから備北バスで1時間。バスは1日に3本しかない。終点の手前で吹屋の集落の中を走る。

「私は目を見張った。家並みが赤いのである。壁も格子もベンガラ。赤い家並みなどはじめてだ。」(ローカルバスの終点へ より)

 まさに、これ。この文章につきる。
 本当に赤いのだ。日本の古い街並みを歩いたことはあるけれど、ここはあきらかに違う。しかも、全てが古い建物または違和感が無いように作られている。例外はない。郵便局も全てがベンガラだ。
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 そしてこの街並みの中を土日休日の昼間に1時間に1本吹屋近辺の観光地を回るボンネットバスが走っている。ボンネットバスもこの街並みによく似合っている。
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 ボンネットバスに乗ると、車掌がいた!ワンマンではなく、ツーマン運行なのだ。車掌から一日乗車券(500円)を購入して、まずはべんがら館へ。ベンガラ作りについて学ぶ。
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 再びボンネットバスで笹畝坑道へ。ここは吹屋銅山の坑道跡で、人形が働いてた。そんな人形無くてもいいのになー。
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 最後に、ボンネットバスの終点である、広兼邸へ。
 折返しの休憩時間でボンネットバスを見学する。
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ウィンカーが今とかなり機構が違う。
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 シャキーン(`・ω・´)と出ます。
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 ボンネットバスは再び狭い山道を走っていった。
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 銅とベンガラで財をなした富豪の家である、この広兼邸もまたすごい。

 城だ。高い石垣が見事。
 中も立派なお屋敷でした。
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 さてさて、ボンネットバスで吹屋の街へ戻ります。
 今度は旧吹屋小学校へ。
 平成24年まで現役最古だった小学校校舎が保存されている。
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 堂々とした作りだ。

 興奮して書いてしまったってごめんなさい。
 古い街並みが好きな人は是非、吹屋に行ってみるといいと思う。

 帰りは普通のバスに乗り、備中高梁から岡山へ伯備線で戻ろうとしたら、途中で運転見合わせ。空港バスに間に合わず、結局空港までタクシーを使うことになってしまったとさ。